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2016/01/20

オリーブ千葉読書会に出席して(二見伸明先生のFacebookより)

Tweet ThisSend to Facebook | by:olc_admin

≪オリーブ千葉読書会に出席して≫二見伸明先生のFacebookより

 

二見伸明先生はオリーブ千葉読書会のご意見番として参加いただいています。

毎回、貴重なご意見や関連する議員としてのご経験などを紹介いただき、“駄論”に

流れがちな読書会の重石の役割を担っていただいております。

 二見伸明先生のFacebook2016117日の読書会の感想が述べられており

ますので、先生の了解をいただいて、以下に転載いたします。

                                              (E.H.

 

----------------------- Facebookより転載 ------------------------

 

今日午前、東京は雪、我が家は雨。スリップの心配がないので安心して車を運転し

て水中ウォーキングへ。

昨夜のアルコールの残滓をきれいに流していい気持ち。

晩酌の美味しいこと、至福です。

 

 昨日、オリーブ千葉の読書会がJR船橋駅から徒歩2分のカラオケ屋でありました。

テキストは宇沢弘文・内橋克人対談形式の『始まっている未来』。


 
 宇沢さんはシカゴ大学で市場原理主義者のフリードマンとながいこと一緒だった

そうで、そのときのエピソードを次にように語っています。
 
フリードマンの市場原理主義は、経済学とは言えない一種の信念ですね。

いまのアメリカの置かれている大惨事(註:リーマンショック)は、そこに原点があると

思うのです


フリードマンは事ある毎に市場原理主義のゴスペルを広めようとして、経済学部の

同僚たちの顰蹙を買っていました。

私がいた頃は、フリードマンの影響を受けた人は決して経済学部には入れないという

暗黙の了解があったほどです。

当時は、他の大学でも同じような雰囲気でした。

シカゴで私のところで最初に博士論文を書いた学生はミゲル・シドラウスキーという

国際金融を専門とする優れた能力と高い志を持った学生でした。

就職のとき、MIT(マサチューセッツ工科大学)をつよく希望したので、MITに助教授

候補として推薦しました。

ところがサミュエルソンから電話がかかってきて、「シカゴでPh.Dを取った学生はMIT

では決して助教授として採用しないことになっている。

フリードマンの影響を受けた学生はFiedmaniteだ。 Termite(シロアリ)と同じで、

一度入れたら建物を壊されてしまう」。

シドラウスキーは私のところで博士論文を書いた学生で、決してFriedmaniteでは

ないことを強調して、MITで助教授として採用してもらった。

 

 どうも安倍首相を取り囲んでいる新自由主義者・市場原理主義者は日本の土台を

食いつぶすシロアリのようですね。

庶民の暮らしが良くならない原因が分りました。

 

 内橋克人さんも「間違った経済学は間違った政策を導く》と言っています。

 

 ところでこの本の中で社会的共通資本を主張している宇沢さんは、1981年、訪日

されたローマ法王・ヨハネ・パウロ二世が小石川の後楽園での盛大な野外ミサで、

流暢な日本語で「平和は人類にとっていちばん大切な共通の財産であり、日本の

平和憲法は社会にとっての共通の財産である」と語られたことを紹介されています。

ちなみに宇沢さんはパウロ二世から「新しいレールム・ノヴァルム」の協力を依頼

され、「社会主義の弊害と資本主義の幻想」を提案し、それを主旋律とする「新しい

レールム・ノヴァルム」が199151日に出されています。

 

 新自由主義、アベノミクスを理論と現実で打ち破る必要があります。

読書会でも「共通社会資本とは何か」を自然、医療、教育、農業、インフラなど掘り下

げた勉強をしようという声が上がっています。 


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