投票率は、いつだって100%
オリーブ・カフェ 店主 山田 翠
驚きの指摘をする文章に出会った。
我々が、日頃、見聞きしている政党の他に、実は、我々の知らない幻の政党があるのだそうだ。
その名は、「官」党。
一体、誰がこの党に投票しているのかといえば、それは投票所に行かず、棄権した人の架空の票がそこにいくのだそうだ。
それって、ヤバクない?
『官僚の正体』(KKベストセラーズ)の著者曰く。
「政治家にとって最高の政治力の源泉は何かというと、田中角栄の時代はカネと数だった。しかしそれが平成では何になるだろうと考えたら、数は数でも民衆の数じゃないのか。そっちに移ってきているんじゃないか。その民衆の数というものを表現するのは総選挙じゃないか。そうすると、その総選挙でエネルギーを政治家に与え、政治家はそれを背景にして官僚を押さえて仕事をする。」
アンケートで支持政党を見ると、支持政党ナシ、つまり無党派が常にトップにくる。
著者は、この無党派についても語る。
「無党派には二種類あります。行って投票するが、誰にするかはそのとき決める。あらかじめ、党派に偏らないという無党派は正統派の無党派で、これは国政を左右する。これが国民のふつうの無党派です。今、問題にしているのは、投票に行かない人たちです。投票に行かないということは政治家にエネルギーを与えないということ。・・・中略・・・投票に行かないということは、官僚支配にとってはうれしいことなんだ。だから投票に行かない人は、何党だと聞かれたら、「官」党ですよ、と答えなければならない。棄権する無党派層は「官」を助けている党ですよ。」
低投票率の方が都合良いのは、官僚と、そのみこしにかつがれている自民党だ。
“寝ててくれればいい”と言った森元首相。
2009年の政権交代の時、“赤ちゃんを連れた若夫婦が投票所に大勢行くのを見て、負けたと思った”と語った自民党幹部。
多くの国民から支持されたいと願わない政治家って何んなんだ。
私は知ってしまった。
投票率って、常に100%だったんだ!