《日米の消費を左右するもの…その比較》
BSモーニングサテライト5月16日配信の番組の中で「消費マインド」に関する日米比較の
情報がありました。
BSジャパンモーニングサテライト5/16日放映
《日米 消費を左右するものは・・》
経済産業研究所、中島厚志氏。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/feature/
日米で大きな違いが有りました。 特に目立つのは、米国の「消費マインド」は、安定して分か
り易いのに比べ、日本のそれは、上下のブレがかなり大きい事です。中島氏のお話では、
日本の「消費マインド」のブレが大きいのは、消費動向だけでなく、GDPの動向にも同じ傾向
があるとのことです。
【個人消費はどんなものに影響を受けているのか?】
「可処分所得」、「株価」、「住宅」、「ガソリン価格」、「消費者ローン」、「その他」の6つの
指標について分析しています。
【米国の消費マインド】
*米国は、所得が高くなれば、消費が高まる。
*株価の影響はそこそこである。
*かつて言われていたガソリン価格の動向には、現在、殆ど影響が無くなっている。
【日本の消費マインド】
*日本は、所得が消費動向に影響していない。
*日本の景気は、大半が”景気の空気”で左右される。
*原油価格と天候の影響は、そこそこの影響がある。
米国では、一人一人が確定申告をし、それに基づいて納税額が決定しています。一方、多く
の日本人(特にサラリーマン)は、会社が国税が決めた源泉徴収率に従って所得から天引き
し、納税されています。 納税額が自動的に決まるために、日本人は税金に関する意識が希
薄なのではないだろうか?
この源泉徴収制度は、戦時体制下の昭和15年に初めてサラリーマンに課税したもので、もと
もとアドルフ・ヒトラーが発案したものだそうです。
日本の「消費マインド」が、天候・原油価格・株との関連性はなく、何故か、実体と少々離れた
株価のみに左右されている。 本来なら、所得こそが最も実体であるはずなのに、そこが希薄
化されている。 テレビで、アベノミクスなどの造語であおられ、株を持たないのに、株価が上
がった、中東、米国のガソリン価格が下がったから景気が・・・と、アナウンスされると、消費の
気分が左右されるようである。 経済の実像でなく、マスコミの”ニュース”によって気分が動く
という不安定な動きが、当分続くのでしょうか? 日本国民は、政治に対してマスコミの作る空
気に、何故こうも左右されるのかしら、と不思議でしたが、政治状況よりももっと実感できるは
ずの経済においてさえ、目に見えない空気に左右されているとは・・・。
E.H.記