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2015/06/12

安全保障法制関連法案を廃案にする「死角」がありますよ!3

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日本一新の会 メルマガ配信 (通巻第268号・2015/6/4

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                     顧問:戸田 邦司

                     発行:平野 貞夫

                     編集:大島 楯臣

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            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

  安全保障法制関連法案を廃案にする「死角」がありますよ!3

 

 5月30日(土)夕刻、所用があって柏市のJR柏駅に出かけ

た。東口の広場で年配のご婦人約50人ぐらいが署名運動をやっ

ていた。「戦争法を成立させてはならない」という訴えで、多く

の市民が署名に参加していた。市民の間には「安全保障法制」へ

の危険性が理解され、時とともに拡がり深まっていることを実感

した。

 衆議院では、5月26日(火)から審議が始まったが、なにし

ろ二大野党の民主党と維新の党内が、この違憲立法に意見が割れ

ており、政党としての統一した対応がとれていないことが歯痒い。

戦後最大の憲法崩壊の危機に、この調子だとこの国に将来はない。

本来なら審議に入る前に、「安全保障法制」の違憲性を指摘して、

国会提出前に立憲主義とはどのようなことか、国会の権威を冒涜

していることに強い抗議活動があってしかるべきだ。主要野党が

まとまらないことが国会内で抗議活動ができない理由だろう。

 しかし、党がまとまらなくても活動はいくらでもできる。「立

憲主義の確立」に政治生命を懸ける国会議員が党派を超えて結集

すればよいことだ。

 26日の趣旨説明に対する質疑で、民主党の枝野幹事長は「立

憲主義を破壊する法案を数で押し切ろうとするなら遠からず歴史

に断罪されるだろう」といっているが、法案が成立することを前

提にした評論家のような発言だ。数で押し切る安倍首相も歴史に

断罪されるだろうが、それを阻止できない側の責任者である枝野

幹事長も歴史から断罪されるのだ。

 

 今からでも遅くない。まず「安全保障法制整備関連法案は違憲

で廃案とすべき」と思う国会議員が党派を超えて結集することだ。

有志が声をかければ100人が結集でき、廃案に追い込むことが

可能である。率直に言って違憲立法の阻止を妨害しているのは野

党内の柵(しがら)みである。野党内の柵みを解消するために何

をすべきか。それは共通のテーマを見つけることだ。「安全保障

法制関連法案」の場合、二つのテーマを指摘できる。第一は「憲

法九条と立憲主義に違反」することだ。第二は「戦前の軍事国家

に回帰する政策」だということだ。

 

『戦前の軍事国家へ回帰する政治を阻止する議員連盟』(仮称)

を結成し、国民運動を盛り上げるべきだ。歴代内閣法制局長官や

憲法・政治・社会学者などに呼びかけてはどうか。専門家を国会

に招致し、徹底的に意見を聴くこと。与党が国会招致に反対して

実現しないなら、議員連盟の主催で議員会館の会議室での『憲法

オンブズマン・民間公聴会』を開けばよい。有名人に参加しても

らえばマスコミも放ってはおけない。各論ではなく本質論で国民

運動を盛り上げるべきだ。

 

 衆議院の安保法制特別委員会で審議が始まり、本質論抜きの各

論が始まった。まず問題は、安倍首相が辻元委員に対して「早く

質問しろよ!」とヤジを飛ばしたことである。その陳謝発言で、

「延々と自説を述べて、私に質問しないのは、答弁をする機会を

与えないと言うことである」と言っている。この発言こそ大問題

である。

 委員会における質疑は質疑委員が自説を述べることから始まる。

答弁は質疑者の要求で行われるもので、答弁の権利はない。閣僚

は答弁とは別に国会で発言を求める権利を持っているが、これは

議長なり委員長の許可がいる。辻元委員は自説だけ述べ「答弁は

いりません」という終わりかたもできるのだ。要するに安倍首相

のヤジは、議員の質疑権に対する干渉であり、妨害である。院の

秩序を乱すものとして「懲罰の対象」とすべきことなのだ。この

他に、所管閣僚の不誠実な答弁も国会始まって以来のこと。これ

も一定の段階で、集中審議などで徹底的に追求すべきだ。このく

らいのことが、野党共闘でやれないようでは、国会は?脳死状態?

といわれても仕方なかろう。

 

 ところで「あべこべ」という言葉があるが『広辞苑』によれば、

「物事の順序や位置が、本来のあり方と逆であるさま」とのこと。

何か「安全保障法制整備」の立法化で、立憲主義と憲法のあり方

が逆になっている安倍首相の考え方とそっくりである。「あべこ

べ」に当たる漢字を探したが見つからない。そこで私がお得意と

する造語一発。「安倍呼屁憲法」、その意味は、安倍が「憲法」

を屁理屈で崩壊させていることである。       (続く)


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